私は仕事柄、多くの大学生と話す機会がある。
いわゆる、一流大学に合格した人たちには勉強に対するいくつかの共通点が垣間見える。
それは以下の2つだ。
1、とにかくたくさん勉強している。
2、計画を立てて、自分の計画を遂行している。
印象深かったのは、計画に対する取り組み方は千差万別で、
手帳に予め学習する内容を記入したり、
学習した内容をマイルストーンとして手帳に記入していったり、
ざっくり【やるべき内容】を決め、それに従ってこなしていったり、
と、計画の立て方は人によって全然違う。ということだった。
つまり、これから勉強に着手する大学受験生は、一刻も早く自分にあった『計画の立て方』を見つけ出し、『これだっ!』と決めた計画の立て方を途中で崩すことなく愚直にこなしていくことだ。
間違っても闇雲に勉強してはいけない。
スポーツでも仕事でも、練習メニュー、業務計画無しでは効率など上がらないことは明白であろう。
サッカーの名門校が、子供達に任せて闇雲にサッカーの練習をさせているだろうか?
間違いなく、1日の練習メニュー、1週間での練習メニュー、基礎練習、実践練習、1年間での練習試合の回数、試合までのメニュー、一つ一つ確立したノウハウがあるはずだ。
受験勉強の計画の立て方を学ぶということは、
練習メニューの立て方を学ぶことなのだ。いかに重要であるかがおわかりになるだろう。
勉強計画の立て方
これは、私自身が8か月で早稲田大学に合格した時の勉強法を、数々の難関大学合格者へのインタビューを基にして、注意事項や立て方をまとめたものである。
是非、ご自身の勉強に活かしてほしい。
時間ではなく、量で予定を立てる。
1日の勉強スケジュールの立て方で犯しがちなミスは、勉強時間で予定を立ててしまうことだ。
1日が24時間。学校が終わって、3~4時くらいから、夜の12時まで勉強するとして、正味8時間。
その時間で計画を立てる、という愚かな立て方をしてしまう生徒がいる。
英語 2時間
国語 2時間
日本史 2時間
こういった具合だ。これでは、『どれだけ勉強ができるようになったか?』と目に見える成果がないため、勉強のモチベーションを維持するのが難しい。
1日の計画を立てる時は、必ず『すべき内容』で予定を立てるべきなのだ。
英単語ターゲット 30個
現代文キーワード 10個
古文単語 10個
文法問題集 2ページ
日本史1問1答 30問
といった、形で1日に『すべき内容』をまずは白い紙にでも抜き出してみる。
そして、自分が1日にこなせる量で予定を組んでいくのだ。
○○時間勉強した!というのは実は何の意味もない。すべき内容をで予定を立てよう!
復習内容も予定に組み込む
この内容を10回は読み込んで欲しい。
文系・理系問わず勉強というものは、頭に入れなければ絶対にできるようにはならない。
つまり、暗記をしなければ勉強なんてできるようにはならないのだ。
しかし、人間の脳は私達が考えている以上にサボりたがるものである。
1度覚えた内容でも時間が経つと忘れるようにできているのだ。
1部の天才を除いては、どんなに要領が良い生徒でも、高校受験で偏差値70の高校に受かっている生徒でも、脳みそは忘れるようにプログラミングされている。
だから、鬼のように復習するのだ。
予備校や塾の先生は子供達に、『英単語の暗記は100回繰り返せ!』と檄を飛ばすが、もしかしたら真に受けていない受験生もいるかもしれないので、忠告しておく。
本当に100回繰り返さないと覚えられないのだ。
ここで、復習内容を予定に組み込むことを実践してほしい。
方法は以下の通りだ。
1日目 単語1~30個
2日目 単語31~60個+1~30個
3日目 単語61~90個+1~30個+31~60個
4日目 単語91~120個+1~30個+31~60個+61~90個
5日目 単語121~150個+91~120個+31~60個+61~90個
・
・
・
といった具合で、前日、前々日、前々々日に学習した内容を復習として勉強計画に組み込んだ方がいい。
『どんどん増えていって大変じゃん!!』
あなたはそう感じただろう。
しかし、2~3日も同じ単語を覚え続ければ、3日目、4日目には1時間も2時間もかけて暗記をする必要はなくなり、ざーっとチェックをする程度で終わってしまう。
そしてその方が何倍も楽なのだ。
毎日毎日、同じ内容を暗記することによって、脳みそに強制的に『この情報は生きていく上で非常に重要な情報だ』と錯覚させてしまえばいいのだ。
自分は50回繰り返さないと完璧には覚えられない!その前提で暗記に取り組もう!
1つの勉強をやり続けない
「よし勉強するぞ!」と意気込み、机に向かい、たったの1時間後にはグロッキーになっている受験生を見かける。
例えば、彼の1日の勉強スケジュールが以下の内容だったとしよう。
英単語ターゲット 1日30個
英熟語ターゲット 1日30個
英文法 1日2ページ
英頻 1日2ページ
現代文キーワード 1日10個
古文単語 1日5個
現代文問題集 1日1単元
日本史1問1答 1日30個
日本史資料問題 1日2題
私が見てきた受験生の中で、非常に多いミスが、
1つのタスクを遂行するまで次の タスクに進めない
ということなのだ。
つまり、英単語ターゲット30個を完璧に覚えるまで、英熟語ターゲットに進めないわけである。
英単語ターゲットに取り組んだことのある受験生ならおわかりになるだろうが、30個を完璧に覚えようとすると楽勝で2~3時間かかってしまう。
単語の内容も難しいし、特に形容詞なんかは覚えても覚えても抜けていってしまうので、ちゃーんと覚えようとすると結構な時間がかかる。
そして、次のタスクに進む頃にはグロッキーになってしまい、
結局、「やろう!」と決めていた他の内容に手をつけることができずに、英語ばっかり勉強するハメになる。
悲しいかな・・・それだけ一生懸命取り組んだ英単語も次の日には忘れてしまっているもんなのだから、残酷だ。
ここで、アドバイスだ。
完璧じゃなくても、次々コロコロ変えてタスクはこなしていくべきなのだ!!
先の人間の脳構造にも通じる話だが、朝に英単語30個を覚えても夜には綺麗サッパリ忘れてしまう。そんなもんだ。
だから、タスクが100%じゃなかったとしても、60~70%くらいできたかな?と思ったら、すぐに次のタスクに進んでしまうのだ。
そしてそれをグルグル回す。
単語30個
熟語30個
単語30個(同じ単語2回目)
日本史1問1答 30個
熟語30個(同じ熟語2回目)
日本史1問1答 30個(同じ1問1答2回目)
といった具合で、1日の中でも何度も何度も接触回数を増やせるように勉強を回していく。
ある程度できたら次!ある程度できたら次!と、数をこなしていくうちに100%に近づいていくから安心してほしい。
もう一度言う。
1つの勉強をひたすら何時間かけても非効率的だ。
小分けにして、何度も何度も接触するように勉強してほしい。最初は、2~3割の理解&暗記でも夜、寝る頃には100%に近くなっているはずだ。
完璧でなくても構わない!どんどん次のタスクに進んでいこう。繰り返していくうちに完璧になるのだから。
復習日を作る。
そのように何度も何度も復習を計画に盛り込んでも、人間は忘れてしまうものだ。
そして、計画を立てて勉強している受験生の多くが経験するのは、「計画通りにいかなくなってしまう・・・」ということだろう。
せっかく、「1日にすべき内容」で予定を立て、愚直にこなしていたとしても
熱を出してしまったり、学校行事で思ったほど勉強時間が取れなかったり
と受験生には色々な試練が待っている。
そういった日のために、毎週土曜日は総復習日!と決めて、月~金に学習した内容をとにかく復習する日に充ててしまえばいい。
月~金に学習した内容を復習してしまっても、やるべきことは無限にあるから安心してほしい。
先週、先々週に学習した内容を復習すればいいのだ。
計画を立てる時は、このように復習日を設定しておくと、ズレた時に修正ができたら、確実に自分のタスクをこなしていくことができるわけだ。
復習日を設定しよう!この日はとにかく今までの復習に特化。普段の勉強で溜めないようにすれば、復習日は楽になるぞ!
手帳を活用する。
私は受験生の時に手帳を活用していた。
しかしビジネスパーソンのように、予定や納期を書き込んでいたのではなく、自分がこれからこなすタスク、こなしたタスクをビジュアル化するために使っていたのだ。
そして、私のように手帳を活用している成功者も非常に多くいたことに感銘を受けた。
例えば、英単語ターゲット1900を1日30個覚えるとしよう。
純粋に30個で割ると、64日間で覚え終わる計算だ。
土曜日を復習日として設定すると・・・
6/1(日)スタート、8/15(金)ゴール
という計算になる。
今日が6/1だとすると、手帳の8/15にターゲット1900済!!と予めゴールを記入しておくのだ。
これで8/15までに1900を終わらせなければならない計画が立てた。
そして、1日の勉強の中で単語30個を覚えたぞ!と自分が判断したら、
6/1 単 30
6/2 単 60
といった形で、こなしたタスクを記入していく。
すると自分がどれだけ成長しているか?がビジュアルで分かってくるのだ。
6/7(土)の復習日は、1~180の記載になるわけである。
このように、これから自分がこなしたいタスク(問題集単位で考えると良いだろう)を手帳に終わる日を書いておく。
あとは、それにしたがって1日1日、進んだ内容を書いていけばいいだけだ。
勉強の結果をビジュアル化しよう。自分がRPGの主人公だと思って、レベルをあげていこう!
まとめ
今回は1日の勉強計画の立て方、1冊の問題集を終わらせる計画の立て方とミクロ的な話をした。
何度も言うが、闇雲に勉強してはいけない。
予定を立てて自分を律さなければならないのだ。
学習内容で予定を組む
復習内容も予定に組み込む
復習日を作る
手帳を活用する
これら4つの勉強計画法を愚直に実践するだけでも、君の勉強効率は格段に上がるだろう。
是非参考にしてほしい。
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