理系国公立受験なら理科は2科目使うというのが基本だ。
高校の授業で化学が必修となっていることは多いが、第二科目として『物理』『生物』のどっちを選べば良いか迷っている学生も多いだろう
今回のこの記事では大学受験の際に使われる『化学』『物理』『生物』の3つのそれぞれ特徴から、自分はどれにあっているのかを選ぶ方法を紹介していく。
ぜひこの記事を読んで、自分に合った科目を見つけ出してほしい。
その前になぜ理科の科目選択で迷ってしまうのか。
それについて説明していこう。
理科の科目選びに迷うのは受験する学部が決まっていないから
まず最初に理科科目に迷う理由として考えられるのは、受験する学部が決定していないからだ。
そもそも自分の行きたい学部や学科が決まって入れば、必要となる科目も決まってくるので、迷うことは少ないだろう。
なので理科選択に迷ってしまった時は、自分がどの学部を目指すのかを決めてしまった方が早い。
しかし、「自分の行きたい学部がどうしても決まっていない!」という人も多いはずだ。
一般的に、文系の人は化学か生物を選択する人が多い。
文系でセンター試験のみで理科を使うという人は、生物を選ぶ人が多いように感じる。
その理由としては、後でも述べるが生物はほぼ暗記科目であるので、計算がほとんど必要ないからであろう。
このように、自分の進路に合わせて理科科目を選びたいとことなのだが、「自分の得意な科目がわからない」「得点で不利になりたくない」と言った理由で迷ってしまう理系の学生も多いのではないだろうか。
結果的にはどの科目を選んでも不利になることはないのだが、理科の科目にはそれぞれ特徴が存在する。
そのため、「自分の得意な科目がどれかわからない」という人は、『化学』『物理』『生物』の3つのそれぞれの特徴についてイメージしてみるとようだろう。
ということで、ここからは理科の科目のそれぞれの特徴をまとめていく。
それを元に自分がどれに合っているか考えていこう。
化学は暗記と計算の両方が必要!
化学は高校の必修科目として勉強している学生は多いはずだ。
筆者が通っていた高校も1年次に化学基礎、2年次には化学を必修科目として授業をしていた。
そこで化学が自分に合っているか合っていないかなんとなく肌で感じ取っている人も多いのではないだろうか。
さて、化学という科目の特徴を紹介していこう。
化学は暗記の分野と計算の分野が同じくらいの割合で含まれている科目ということができる。
物理が計算科目、生物が暗記科目と考えると、ちょうど真ん中ぐらいのバランスの良い科目だ。
だから「計算も暗記も普通くらいにはできる」というような人にはオススメの科目とも言える。
では化学の内容に関して少し書いていこう。
化学が苦手となってしまう原因として、物質量のmolがある。
この概念に関してしっかり理解し、計算問題にも対応できるようになれば、化学のほとんどの問題を解くことができると言っても過言ではない。
しかし、実際にはその段階まで理解するのには結構時間がかかる。
そのため、「高校のテストで点数があまり取れないから化学は受験に使わない」と考える人もいるはずだ。
しかし一回それを考え直してほしい。
まずこの記事の前提は、大学受験の際に理科のどれを選んだら良いかということだった。
理系私立大学を考えている人は大体理科1科目、国公立受験であれば理科2科目使うのが基本だ。
私立大学を第一志望として受験する人は他の『物理』『生物』のどちらかを勉強すれば良いのかもしれないが、国公立受験の際は理科の1科目で『化学』を使う人がほとんどだ。
それはなぜかというと、『化学』を受験科目に選ぶ国公立大学が多いからだ。
つまり、高校のテストが出ないからと言って化学を放置してしまうと、大学受験の際にかなり受験校を絞らなくてはならなくなってしまう。
受験校の選択の幅を狭めてしまうのだ。
だからもし受験期に志望校を変えたいと考えても、『化学』が受験科目だった場合には、1から勉強し直さなければいけなくなってしまう。
受験期に志望校を変更したくなる人は多いのだが、万が一そうなってしまった時に化学の勉強を1からし直さなくても良いように、化学の勉強は普段から行っておくのが無難だろう。
化学に関してまとめると、以下のようになる。
- 暗記と計算のバランスが良い
- 理科2科目を受験で使う場合にはほぼ必須
化学に関しては以上だ。
物理は計算がメイン!理系学生の多くは物理を選択する
次に物理だ。
物理は2次試験で理科を使って受験する人のほとんどが選択をする科目と言える。
物理は理科の3科目の中で最も暗記量は少ないと言っても良いだろう。
覚えるべき用語も公式も3科目の中でダントツに少ない。
だから暗記が苦手な人にとってはもってこいの科目だと言えるだろう。
しかし、だからと言って簡単かと言われると、決してそうではない。
得意不得意はもちろんあるが、物理が難しいと言われる理由は計算問題が多いからだ。
物理の難しい点は、物理現象の本質を理解し、問題文に書かれている現象について頭の中でイメージしていかなければならないところにある。
そのため、「単語も公式も暗記したからいける!」と思ってテストに臨んだものの、本質がわかっていないため点数が全然良くないという人を何人も見かけてきた。
現象をイメージし、問題文の的確なところに適した公式を使わなければ物理の問題は解けないのだ。
自分は物理選択をして勉強をしていたが、この多くの人のように単語と公式は覚えたものの、テストでは全く点数が取れなかった経験をした。
これは物理を勉強する人も多くがぶつかる壁であるようにも思える。
初心者にとってしきいが高いのがこの物理である。
模試などの偏差値グラフで見てみると、物理は2つの山ができる傾向にある。
この2つの山のうち、1つは「完璧に理解した人」、もう1つは「全然理解していない人」となる。
つまり物理は最初の壁を乗り越えるまで時間がかかるということができるのだ。
しかしだからと言って諦めないでほしい。
物理はコツを掴んでくると解けてくる科目なのである。
だから最初のうちにできないのはしょうがないとして、そのまま勉強をしていくのが重要となってくる。
壁を乗り越えると物理の点数は急激に上がるので、最初のうちはとにかく勉強量を増やしていくと、入試の得意科目として武器にできるのが物理という科目だ。
物理についてまとめておくと、
- 暗記量は他に比べて圧倒的に少ない
- 最初のうちは慣れるのに時間がかかる
- 一度理解してなれてくると、面白いように点数が上がる
この3点は頭に入れておいてほしい。
生物は暗記量がダントツ!しかし受験科目に指定している大学は少ない
最後に生物だ。
生物は『化学』『物理』に比べて圧倒的に暗記量が多い。
もはや暗記科目と言ってしまっても良いくらいだ。
細胞や生態系などの暗記が主なので、数学が苦手な人でも取り組みやすい科目と言える。
しかし生物は理系の中で、地学を除いて最も受験生が少ない科目だ。
その理由は、生物を受験科目に指定する学部が少ないからである。
つまり暗記が得意だからと言って生物選択をしてしまうと、いざ受験となった時に行きたい大学を受験できないといったことになってしまう。
農学部であったり理学部の生物学科など、自分の行きたい学部がはっきりしている場合には生物を選択するのも良いだろう。
しかしそうではない場合は、生物を選択しても後悔のないようにしっかり考えてほしい。
実際にも、東大理系受験者の6割以上が物理と化学を選択している。
もしセンター試験でしか理科を使用しないのであれば、生物を選択しても問題はない。
しかし、生物は物理よりも記述が多く、問題文も長い傾向にあるので、2次試験において生物を使う場合には、物理よりも不利になってしまうことがある。
しかし、受験科目で生物使えて、「生物が大好き!」という人にはおすすめする。
最後に生物についてまとめておこう。
- 暗記量は理科の中でダントツ1位
- 受験科目として使える大学が少ない
- 行きたい学部が決まっていない場合には、他の科目を選ぶことおすすめする
以上の3点が生物についてだ。
まとめ
どうだっただろうか。
この記事をまとめると、理科選択の際に一番重要なのは学部選びであった。
次に自分の得意不得意を考えてそれに当てはめると言ったかたちだ。
この記事を読んで理科の科目の決まれば幸いである。
最近のコメント