
受験勉強のみならず定期試験や資格試験など、どのような勉強であっても「休憩」をとることは非常に大切なことだ。
なにをどう頑張っても人間の集中力には限界というものがある。「だらだらやっていても勉強にならない」といわれる所以はここにあるわけだ。
私の受験生時代でも、人によって休憩を取る時間が長い・短いといった差はあっても皆休憩をとっていた。
さて、今回は「休憩中はどんなことをすればいいのか」、逆に「休憩中にしない方がいいことは何なのか」を自分の経験も踏まえてまとめてみた。
休憩をとる意味って?
休憩を取ることで生まれる一番大きなメリットは「集中力の回復」。
大学受験で成功するためには、どうしても一日に長い時間勉強する必要がある。
しかし人間はコンピュータではないので、常に最高の集中力を発揮し続けることはできない。
よく言われていることではあるが、人間の集中力の限界は90分だという。
ただしこれは、ゆる~い集中を続けた場合、例えるなら持久走のような状態での限界値である。
逆に短距離走のように、爆発的に力を発揮しなければならない受験勉強のようなものは、集中力を持続できる時間が短くなっていく。
人間が集中力を全開にした場合、その状態が維持できるのはだいたい15分程度になると言われている。
集中力を全開にして15分経つと、当然集中力が切れる。
そのまま勉強をやり続けることもできるが、どんどん集中力は低下していくので結果的に「頭に入らない」「身にならない」という状況に陥ってしまう。
これを防ぐべく行うのが「休憩」なのである。
ここで、興味深い資料をご覧いただこうと思う。
東京大学の池谷裕二教授が、集中力に関する実験をしたときの話である。
休憩を挟んだ学習が、長期的な記憶に有効
英単語を学習した中学生のテスト結果について、池谷教授は論文で「グループ間のテストスコアを見てみると、翌日には『15分×3(計45分)学習』グループが『60分学習』グループを抜き、1週間後にはさらに差が広がりました。この結果から、休憩時間を挟んだ『15分×3(計45分)学習』グループの方が長期的な記憶固定には有効である可能性があります」と記しています。
また、トータルの学習時間と点数が逆転した現象にも着目。「『15分×3(計45分)学習』グループは、『60分学習』グループよりも合計学習時間が短いにもかかわらず、効果が得られているのは興味深い」と述べています。
http://www.asahi.com/ad/15minutes/article_02.html
15分×3(休憩あり)のグループというのは、要するに「トップ状態の集中力を維持するタイプ」の勉強方法をしているということだ。
記事内でも述べられているが、驚きなのは「トータルの学習時間は15分×3のグループより60分グループのほうが多いのに、成績は15分×3のグループのほうが良かった」という点である。
ここから推察できるのは、受験勉強においては“集中力を小出しにして長い時間持続させる”よりも、“一気に集中力を使って切れたら休憩”を繰り返す方が効率がいいということだ。
一番効率よく勉強をするためには、「休憩」の存在が非常に大きいことがよくわかるだろう。
また、休憩がもたらす別のメリットとして、「ストレスの軽減」効果があることも挙げられる。
受験勉強というのは、実感があるにせよ無いにせよ自身にとってとても大きなストレスになっている。
私を例に挙げても、高校1年2年と一日に何時間も机に向かっていることなど一度もなかった身にとって大学受験の勉強というのは過酷そのものだった。
勉強自体の大変さもありましたが、周囲と自分を比べたときや、受験当日までの日数と自分の実力を照らし合わせたときに生まれる焦燥感を抱えながら机に向かうのは非常にツラかったことを覚えている。
こういった「焦り」や「もやもやした感じ」を、休憩である程度とってやることで集中力の回復もはかどる。
受験勉強というのは勉強することと同じくらい、「休憩」が大切なのだ。
休憩中にやらない方がいいことは?
休憩中にやらない方がいいことは、私が実際に休憩中にやって失敗した経験がたくさんあるので、自信をもってお伝えできる。
とはいっても、皆さんが「これをやっちゃったらヤバいかなあ」と思うこととほぼ同じだと思う。
- ゲーム
これはやっぱり休憩中やってしまうと「ヤバい」代物の代名詞だろう。
ゲームの種類にもよるが、私が当時はまっていたゲームは受験との相性が最低だったと思っている。
私が当時やっていたのは、PS3という家庭据え置き型のゲーム機でオンライン対戦ができる「格ゲー」であった。
これの何がまずいかというと、まず勉強並みに集中力を使っているのである。
適切なコンボを決めなければならないし、相手のやってくることも読まねばならない。頭が全く休まっていないのである。
加えてオンライン対戦なので、相手は顔は見えないものの「人」である。負ければ当然悔しいので、いわゆる「あったまった」状態になる。
この状況で勉強を再開して、集中力が回復していると思うだろうか。当然ノーである。
勉強中も「あそこはガードをするべきだった・・・。」「もっとやりこんでいれば・・・。」と頭がぐるぐるしてどうしようもなかった。
結局、私は休憩中のゲームはダメだと気付くまで2週間くらいかかってしまったのだが、今考えて非常にもったいない時間を過ごしたと思う。
私の例に限らず、ゲームは何かしら「疲れる」要素を持っている。ストレス軽減には役立つかもしれないが、代わりに疲れを蓄積してしまうので勉強の合間には向かない。
もし受験期にやるのであれば、一日の勉強を終え、あとは風呂に入って寝るといった時のひと時など、勉強をもうしないときにやるのがいいだろう。ストレス発散の手段として一番最適なのがゲームであれば、勉強をこれ以上しないというタイミングでやろう。
といっても、寝る前にやると睡眠に良くないのでおすすめはできないが・・・。
- YouTube
これは最近急に頭角を現してきた、ゲームと並ぶほど「休憩中やったらヤバい系」のコンテンツだろう。
YouTube好きの人であれば、YouTubeのヤバさは身にしみて感じていると思う。
何がまずいかというと、「いつまででも見ていられる」ことだ。
最近のYouTuberによる動画は非常に面白い。HIKAKIN、はじめしゃちょー、フィッシャーズといった超大人気YouTuberや、ちょっと問題になったヒカルやラファエル、禁断ボーイズ、シバターなど個性豊かなYouTuberなど。
私が最近好きなYouTuberであるなうしろ、はなお、よきき、しゃま、ウォタチャレ・・・・。
挙げだしたらキリがない。
ところで私が受験生の時、非常にはまっていたYouTuberが「すしらーめん《りく》」くんである。
ど派手な実験などが非常に面白く今でもファンである。
さて、なんでこんな話をしているかというと、実はYouTubeにはある「よくない機能」がついているのである。
画面右側に、「おすすめの動画」なるものが表示される機能がある。
それは大体今見ているYouTuberの別動画であることが多い。
当時すしらーめん《りく》くんの動画にはまっていた私は、別動画もおもしろそうだと思い見に行く。さらにおすすめの動画を見に行く・・・。
これの無限ループである。
気づいた時には2時間は平気で過ぎている。
そう、「おすすめ動画」機能のせいで、時間を区切ることが非常に難しくなってしまっているのだ。
もしどうしても「ストレス発散にはYouTubeしかない!!」という人がいれば、これもゲーム同様「もう今日の勉強は終わり!」となったときにちょっとだけ見るならOKだと思う。
「ちょっと」ができれば良いのだが・・・くれぐれも夜更かしはしないでほしい。
- LINE、Twitter
これは人それぞれであるため絶対に休憩中やったらヤバいわけではないのだが、私を含め少々依存度が高い人は休憩中やらない方がいい。
YouTubeと似ているのだが、これも「やめどき」が全く見当たらないのが怖いところだ。
Twitterだと趣味アカなど複数のアカウントを持っている人の場合、全部チェックしていると多大な時間がかかる。
加えて依存度が高い人だと、タイムラインは全部追ったりしてしまうだろう。
私は受験期、意図的にTwitterはアンインストールした。当時はそこまで依存度が高くなかったが、それでもあるとふとした拍子に画面を開いてしまっていた。休憩時間中どころか勉強中も見てしまっていたりしたので、これはマズイと思って消していた。
しかし問題はLINEである。
私の場合、連絡手段として最有力のアプリであるため消すことはなかなか現実的ではなかった。
一方で友達とひとたび話が始まったら、普段受験勉強で話せない鬱憤を晴らすべく、怒涛のレスの応酬が行われていた。
これは話が始まってしまうとなんとなく画面を開いてしまい、結果だらだら休憩が間延びしていくことになる。
高校生にもなるとかなり多くの人がスマホを持っているから、これらSNSは非常に身近に潜む危険なのかもしれない。
このほか、「没頭してしまう趣味」は避けた方がいいだろう。
私の趣味はエレキを弾くことなのだが、へたくそなので弾きたい曲が弾けないとできるまで練習したくなってしまう。
当然できるようになったころには時計の長針が二回りしている。
こういった趣味を持っている人は、気を付けた方がいい。
まとめ
今回は受験勉強における「休憩」の意味と、その休憩中にやらない方がいいことについてまとめてきた。
・頭を使うもの
・没頭してしまうもの
・だらだら続けられてしまうもの
は休憩中非常によろしくないものだ。注意しよう。
後編では実際に「休憩中やった方がいいこと」を挙げていこうと思う。
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・寝る前にすぐに動画を視聴できる
大学に合格したいのであれば、必要経費だ。新しい勉強方法を確立しよう!