今回は英作文の勉強方法について書いてみる。
『私、英作文苦手なんです。』
『英作文嫌いです。』
と、英作文アレルギーの大学受験生は非常に多いが、本当に苦手だったら、英作文が出題されない大学を受験するしかない。
それも1つの戦略だから、別にいいだろう。
しかし、
国公立前期
英文科
を受験する場合は、英作文は避けては通れない道なので、できるようにならなければならない。英作文といっても
短文英作
エッセイ式のテーマ英作
によっても対策は変わってくるので注意が必要だ。
国公立の前期試験では、短い日本語の文章を英語に変える、『短文英作』が出題される。(東大などの難関大ではエッセイに近い形式)
早稲田の国際教養学部、ICU、青山学院の英文科などは、『エッセイ式のテーマ英作』が出題される。
私は青山学院大学の英文科を受験したが、リスニング対策と英作文対策が最も骨が折れた。
当時は、センター試験でもリスニングが無かったので、青山学院の英文科のためだけにリスニング対策をしなければならなかったので、どうしても後回しになりがちだったのだ。
話を戻そう。
どうしても、英作文を勉強しなければならないのであれば、戦略を持って英作文に取り組むべきだ。
私は早稲田大学の英語英文学科に進学し、進学後は、留学のためにTOEFLの試験を7度も受験した。
TOEFLではテーマ英作文が出るし、1年間の留学では、鬼のように英語でエッセイを書かなければならなかった。そして日本に帰ってきてからは、英作文の指導を大学受験生にコンコンと教えていたのだ。だからこそ、どうすれば英作文ができるようになるのか?という近道を知っている。
是非、参考にしてくれ。
英作文の勉強は一番最後
結論から言う。英作文の勉強は一番最後にやってくれ!!
大学入試での英語では、以下の勉強が必要になる。
単語×熟語×文法×構文×長文読解精読×長文読解多読×英作文 = 英語力
⇒右にいくほど、難易度が高くなる。
⇒左から勉強を始めると良い
この公式を頭の中に入れていくと、大学受験の英語は非常に捗る。
英作文という勉強は、
単語×熟語×文法×構文×長文読解精読×長文読解多読
がしっかり、できている状態で取り組むとメキメキと成果が出て、勉強が捗るし。
単語×熟語×文法×構文×長文読解精読×長文読解多読
ができていない状態で、取り組んでも時間がかかるし、成果はあまり期待できない。
例えば、以下の文章を見てみよう。
The Amerian taxpayers are going to revolt against the high taxes they’re paying.
【単語】
taxpayers = 納税者
revolt = 反感をもつ
against = ~に対して
【文法】
be going to ~ = 未来形
taxes they’re paying = 関係代名詞
といった具合に、上記の単語や文法が理解できないと、そもそもこの文章は訳せないし、意味がわからない。
訳せないし、意味がわからない分を英作できるだろうか?もちろんノーだ。
もう1つ見てみよう。
The problem is that once a child reaches elementary school, his eagerness to learn is sometimes replaced by apathy.
【単語】
eagerness = 意欲
replace = 取って代わる
apathy = 無関心
【構文】
The problem is that ~ = 問題は~である
【文法】
once = いったん~したら、 (接続詞)
eagerness to learn = 学ぶ意欲 (不定詞の形容詞的用法)
is sometimes replaced = 時々取って代わる (受動態)
といった具合に、単語、構文、文法がしっかり理解できていないと、この文章は理解できないし訳せない。
何度も言うが、理解できないし、訳せない文章を英作文できるだろうか?答えはノーなのだ。
だから、まずは
単語×熟語×文法×構文×長文読解精読×長文読解多読
を徹底的に学習し、ほぼ完ぺきにした状態で、英作文に取り組んでくれ。
長文読解精読、長文読解多読に関しては、インプット量が増えれば増えるほどアウトプット量は増す。
英語の言い回しだったり、表現を文章の中から理解して、頭の中のストックを増やしていくのだ。
私自身も大学で鬼ほど、英文を読んで、それから英作文に挑戦したが、
やはり頭の中のストックが増えていたおかげで、アウトプットは楽になったのだ。
英作文のコツは暗記
前置きが長くなってしまったが、英作文の最大のコツを教えよう。
それは、暗記だ!!
拍子抜けさせてしまって、申し訳ない。
もしかしたら、魔法のようなテクニックがあるかと思って、この記事に辿りついてくれた受験生も多いかもしれない。
でも私は綺麗ごとは言いたくない。
1番の近道は、英作文の問題集を購入して100題、200題くらい丸暗記してしまうのが最短ルートで最も成果が出た方法だ。
私が指導していた時は、国公立前期を受験する生徒を対象に毎週10題ずつ英作文の暗記をさせていた。
1か月で40題、10か月指導で、約400題の英作文を暗記させたが、それが最も生徒たちの学力を上げる方法だったのだ。
そして、私立の難関校でも『朝テスト』などで、英作文の丸暗記テストを実施している。
そうだ。日本語を見て、英語にできる文章をいくつも頭に入れておくことが英作文ができるようになる最大のコツなのだ。
『私、英作文が苦手だから』
『英作文、ムリ』
と言う時間があれば、1題でも多く頭に入れれば、入れるほど自然と英作文はできるようになる。
最近でオススメの本は、『ドラゴンイングリッシュ』だ。
解説も詳しく書いてあるので、
1、まずは解説を読む
2、暗記する
といった具合で、例題100題を丸暗記してしまおう。
ドラゴンイングリッシュのコンセプトは『発想の転換』で、難関校になるほど、日本語が直接英語にならない問題が出題される。
あの店は、閑古鳥が鳴いている。
私は自分の目を疑った。
夜の闇が忍び寄ってきた
↑ これを英語にしなさい。こういったノリだ。
上記の日本語をそのまま英語にしようとしてもダメ。
英語特有の表現を覚えなければならないのだ。
1冊 暗記用
1冊 直前に解く用
として、合計2冊ほどの英作文の問題集を購入して取り組むといいだろう。
私の感覚知だが、大体200題くらいを丸暗記すると国公立の前期の英作文でも対応できる。
もちろん頭が柔らかく、いわゆる地頭が良いような学生はそんなに暗記しないでも取り組めるかもしれない。
が、武器は多いにこしたことがない。最低でも200題くらいは暗記してしまおう。
まとめ
英作文は、まず
単語×熟語×文法×構文×長文読解精読×長文読解多読
を完璧にしてから取り組もう。
そして、機械的に200題くらいを丸暗記してしまうのが最短ルートだ。
それから英作文の問題集を解き始めれば、驚くほど勉強が捗る。
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大学に合格したいのであれば、必要経費だ。新しい勉強方法を確立しよう!
記事をいつも楽しく読ませて頂いている早慶希望の者です。
ご質問なのですが、英作文の対策は長文教材(速単など)の日本語文を英語文に置き換える練習でも足りますでしょうか?
長文教材を8冊持っていて、上記の方法で対策していたのですが、この記事を読んで悩んでいるところです。
例文暗記を推奨されている立場から、「長文の英訳練習の有効性」について筆者様からのご意見を頂戴したいです。
Wesさん
英作文対策は、どの学部の対策ですか?
バリバリ英作文が出題される学部であれば、Wesさんが仰っている勉強方法はオススメしません。
というのも、英作文がしっかりある大学の問題は、『日本語と英語の表現の違い』を重点的に問う問題が多いからです。
例えば、
「彼のお調子者っぷりには、心底あきれ返った」
といったような文章を英語で書くわけです。つまり日本語での表現を自然な英語にするってことですね。
こういった対策であれば、英作文専用の問題集を使うべきですね。
今からでも遅くないので、ドラゴンイングリッシュを購入して2~3週間で仕上げてみてはどうでしょうか。
ちょっとしか英作文が出ないような学部であれば、そこまでやる必要はないと思うので、Wesさんの言う勉強法で良いです。
学部は慶応経済B方式です。
英作文があるので、やはりそれなりの対策が必要なところでしょうか。
筆者様の薦めるとおり、ドラゴンイングリッシュの購入を検討してみたいと思います。
暗記では、一橋は無理です。英作文のことを本当にわかっていないでしょ?と そう思いました。一橋受験生、京大受験生は暗記を重視しません。
基礎とは何かを知ることから始まりますから。
はちまき名無しさん
もちろん暗記じゃ一橋は無理ですよ。
この記事で言っているのは、英作文をできるようになるにはまず形をたくさん暗記しよう!ということです。
おそらくはちまき名無しさんは一橋や京大の英作文に触れたことがあり、能力の高い人でしょうからそのような意見になるかと思います。
しかし、多くの受験生がはちまき名無しさんのように応用力があって、考えて英作文を解けるような人ばかりではないですから^^
私のような凡人は、いくつもパターンで英文を暗記していって、それではじめて英語特有の表現を使うような英作文ができるようになりますから。
いくつも暗記してしまって基礎を身に付けるのも立派な勉強法ですよ。